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■□ 三国一 6 □■ その後、帰る所が無い関羽は、俺達の護衛隊に入ることになった。 「・・・是、さっきは・・・まぁあれだ、必要だったとは言え、殴っちまってすまん」 渡すのは、青龍偃月刀。 「嫌、こっちこそあの機転が無ければ俺は今頃処刑されていたのだ、重ねて礼を言おう。 ・・・是は?」 「詫びだ」 相手は驚いたようだ。直ぐに突っ返してくる。 「この様な業物を頂くほどの事はされておらんぞ」 「では是で、俺の鍛錬の相手をしてもらえないか?相手が居なくてな・・・」 「成る程、其れならば」 「俺にも是非、見せてくれ」 酒を片手に簡ヨウが話しかける。まぁ、気になるんだろう。 鞘は付けた侭だ、当たったら痛いが。 「始め!」 その言葉でお互いの獲物が一閃する。 打ち、凌ぎ、返し、返される、防ぎ、突く 隙が無い・・・ 手が痺れてくる。重い。 3時間程打ち合っただろうか。 お互い肩で息をして、疲労の色が見れる。 一瞬の隙を与えてしまう。案の定流れるように其処を打たれる。 「くぅ!・・・参った」 そのまま、倒れる。クソ!良しもっと精進だ! 「俺も初めてだ、此処まで打ち合えるとは・・・」 汗を拭き、俺に手を差し伸べる。其れに手を合わせ引き起こされる。 「いや、・・・良い肴だった」 簡ヨウはニヤリと笑う。 腕は流石と言おうか関羽雲長を名乗っただけの事はあった。 問題は其の夜に起きた。 「おい!なんで玄徳の寝袋に一緒に入ってんだよ!」 「いや・・・、数が足らないらしくてな・・・そしたら劉備氏が・・・」 「駄目だ!其れなら俺と一緒でいいだろ!」 「益徳ー良いじゃないか、別にとって食われる訳でも無いんだから」 いや、俺は其れを心配してるんだ! 「ほら!文句言うな関羽こっちだ!」 俺は寝床を半分、分け与えた。 「此方だと、俺が困るんだが・・・・」 ぼそりと何か文句を言った、よく聞こえなかったが。 「はぁ?寝相なら悪いが我慢してくれ」 そうして、俺は奴に背を向けて寝る。 「・・・今日は楽しかったよ」 起きているか解らなかったが・・・思い切って声を掛けてみる 暫く経っただろうか声が返ってくる 「・・・嗚呼」 「なぁ、玄徳が兵を起こすとき付いて行くんだが・・・御前も・・・どうだ?」 「・・・そうだな」 「勿論、漢王朝を復興するための兵だ、御前なら背後を任せられる」 「・・・あの武器はそういう意味か」 「まぁな」 急に首を絞められる。苦しいんだが。 「おい、辞めろ。苦しいぞ」 「そうだな、御前を俺にくれるなら・・・」 「はぁ!?」 何を言ってるんだ? 「・・・冗談だ」 「まったく・・・」 「・・・良かろう俺も御前に背後を任せよう」 「お、そうか!宜しくな!」 俺は振り返り、奴に握手をする。 奴の大きな手は少し暖かかった。 明け方頃、俺は揺さぶられて起きた。 「おい、起きろ。盗賊だ」 其の声に瞬時に起き上がり、獲物の蛇矛を手に取る。 奴の手には既に青龍偃月刀が在る。 「・・・ちぃ、見張りはどうした!」 「其処で眠り被ってるぞ」 仕事は確りしろ! 奴と俺は鞘から獲物を抜き払う。 其れは合図のようだった。 怒号とともに、幾人もの盗賊が襲ってくる。 玄を守るように俺は立つ。 「殺されたい奴は出て来い!俺は翼人張飛なり!」 俺は吼える。 一閃し盗賊を真っ二つにする。 「関羽とは我の事、死にたい者は前へでよ!」 答えるように吼える関羽 一閃し首が飛ぶ。 背後の玄徳といえば・・・ 「わー、水戸黄門みたいだよ」 違うだろ! 怒号、 凌ぎ、突く。 返して切り伏せる。 横に一閃、2人が血飛沫を上げて倒れる。 息が合う。 奴も、無駄の無い動きで急所を獲って行く。 演武のように動く。 うわ、なんかすげえ気持ちが良い。 俺と目が合うと、奴もそうなのだろう、笑顔で返す。 滾る血を血で冷ます。 相当数の盗賊だったはずだが、朝には全員、俺達の獲物の餌食になる。 血の海に、返り血を浴び起つ2人。 明けの光りに照らし出される姿は、2匹の鬼神のようだった・・・ と大旦那の張世平は惚れ惚れと言っていた。 嗚呼、是は快楽と言うには神聖で、武術というには少し邪な物。 戻 TOP 次 |