【小説】

■□ 大鬼氏の憂鬱 12 □■




控え室、頭を抱えて思案に暮れる俺。

廊下側の扉から音がする。

『・・・居ますか?』

この声は!?聞き間違いようも無い、ジジの声!

「おぃ!なんでこんなところに!?早く戻れ!」

扉の開く気配、急いで扉に飛ぶ。

回るノブを必死で止める。

今遭ったら泣き言を言ってしまいそうだから・・・

「・・・終るまで待っとけ!」

『コウタロー・・・』

「嗚呼、心配すんな。余裕だ余裕!」

扉に寄りかかっているのか、声は直ぐ近くから聞こえてくる。

背を向けて其の声を聞く俺。

『貴方ならやれる。期待して待ってますので・・・』

「おう、・・・あんがとう」

手に力がみなぎった気がした。

『じゃあ、戻ります・・・』

「ああ・・・」

わざわざ、此処まで来る馬鹿がいるだろうか・・・と悪態をついてみる。

そのまま座り込み、深呼吸して前を向き、唇を噛み締める。

パシリと頬を気付けに叩く。

「ヨシャ、行くか!」

『コンランド・オーク!』

「おう」

俺は、剣を握り閉め歩いていく。見つめるは敵のみ。

歓声が起こる会場の中、俺は闘技場に足を進める。

包帯の男と俺は、対峙する。

睨み構える。

『始め!』

「火の王エフリート剣に宿れ」

其の言葉で剣に炎が宿る。

アレはきっと風の精霊が宿ってる。

俺の勘。

隙が無い、クソ!

奴はニヤリと笑みを浮かべる。

俺は、懐に飛び込み様、切り上げる。

受け止められる、剣が割れた!?

次の瞬間、吹き飛ばされる。

壁にぶつかる。

「ゴフッ!」

其れを追うように奴は目の前に居る。

『黒のアラカナ、久しいな』

次の瞬間、剣で肩を壁に縫い合わせられる。

・・・いてえ。

俺は奴を睨みすえる。

顎を持ち上げられ、口の端の血を掬い取られる。

親指で血を拭いそれで唇をなぞられる。

『弱いな、寝てる間に弱くなったか?』

カァ!

頭に血が上る

「エクレールガニェ来い!!!」

とっさに口から出た言葉。

無心で奴を蹴り付け、手にある剣を振り上げる。

避けられる、

クレータが出来る。

口に広がる鉄の匂い。

其れを吐き捨てると、俺は構える。

「火の王エフリート剣に宿れ」

再度剣に炎を宿す。

「その言葉後悔させてやる」

次の瞬間飛ぶ、受け止められる。

そのままわき腹を蹴り倒す。

鈍い音をさせる。

そのまま飛ぶ、奴は下がり、受け流す。

地を蹴り向かっていく、剣で受け競る。

『それでこそ・・・さぁ犯させて、殺させて、食わせてくれ』

「・・・・寝言は、寝て言え!!!」

俺は懇親の力で頭突き。

『ほぅ、随分行儀がよろしくなったもんだ』

口から血が流れる。ざまあみろ。

下がりざま地を蹴り向かってくる、其れに向かっていく

足払い、其れを飛んで避けられる。

そのまま振りかぶる、すかさず剣を防ぐ。

未だだ、未だ限界じゃない。

跳び退き、地を蹴り立ち向かってくる奴。

跳び肩で飛び越える、振り向き様、斬る。

受け止められる、そのまま跳び下がる。

地を蹴り向かう、下から掬い上げ斬る。

受け止められる、そのまま肘で顔面を殴る。

ぐらつく体、跳びかかる俺。

ニヤリと笑った・・・・ヤバイ罠か?

次の瞬間、俺は上に乗られていた。

『いや、前言は撤回させてもらう。強くなったね。だけど・・・

未だ貴方の力じゃない』

「おい!退け!・・・・」

次の瞬間重ねられる口。混ざる血。鼻を通る鉄の匂い。

ガリッ!

噛み切ってやる、ざまあみろ。

奴は以外そうに眉を上げ、唇に指を触れる、

次の瞬間、ニヤリと笑えむ。

こいつ・・・やべえ。

再度重ねられる口、蹂躙される舌、零れる唾液。

深くなる呼吸。

「・・・・のけっていってんだよ!」

ゴズン!

懇親の頭突き。よろめく奴に俺は、剣を握り振り下ろす。

肩から腹にかけて斬る。

飛び散る血しぶき。

『・・・どうやら今回は御前の勝ちのようだな。又遭おう』

そう言うと、奴はそのまま消えてしまう。

普通死ぬだろ・・・。

朦朧とする意識のなか俺はボウとしていた。

遠くで俺を呼ぶ声。ジジ・・・勝ったぞ。

微笑んだつもりだったが、上手くいかない

抱きとめられ意識と視界は暗転した。




目を開けると其処は何時もの寝室。涙目のジジが俺の手を両手で包む、

『お願いします、貴方は一人だけの命じゃないんですから・・・』

手に口付けが降る。

・・・くすっぐったい。

クスリと笑ってしまう。

「・・・御前があの時言ってくれたからな、死ぬわけにはいかないだろ」

痛み止めが効いてるのか・・・夢なのか現実なのか曖昧だ

『・・・それ以上言わないで下さい』

何言ってるんだ・・・

「あの時有難うな」

自然に微笑みが零れる・・・

『もう駄目だ・・・・我慢・・・出来ない』

「・・・は?」

重ねられる両手、そのままベッドに縫いとめられる上半身。

奴は俺の上に乗る、

『・・・すいません、償いは跡で受けますんで・・・』

耳に吹き込まれる声

『愛してます、貴方と一つになりたい・・・・』

「ちょ!まっ!」

くすぐったさと其の台詞の意味を漸く夢心地の頭が理解する。

重なられる口、甘いと思えるのは気のせいだろうか。

蹂躙する舌、呼吸が足らない、酸欠だ。

脳みそが沸騰する。手が羽のように滑るのも其れを助長させる。

「あぁ!・・・やぁ!」

立ち上がりかけた其れまで手が落ちてくる。

頭と下半身が別々のようだ。

遠いところで卑猥な音を発てる其れ、

呼吸を荒くさせる口付けの嵐、深く浅く。

「っぁあ!」

だめだクル!

独特の痺れの後、脱力。奴の手でいってしまった恥ずかしさ。

しかし、奴の口付けは止まらない。

そのまま濡れた手で後をなぞられる。

「やめぇ・・!」

『すいません、もう止められない・・・』

其の言葉の通り、俺の中に入ってきた指の先、

最初は慣らすように、ジッとしてたが。

空いた片方の手が前を苛み始めると、其の動きに合わせる様に動き出す。

「・・・っあぁ、まじやめぇ!」

気がおかしくなりそうだ、

涙目でいっても効果ないのだろう・・・

苦笑いしながら、目尻に口付けされる。

瞬間電気が走ったように体が痙攣した。

なっ!?なんだ!?

奴は満面の笑みで、其処を擦る。

「ぁああ!やめ!!!」

も・・・もしや、男なら万人がある前立線・・・・

唯一ケツでひぃひぃよがれる恐ろしい機能・・・・

ぎゃあああああああああああああああ!!!

叫ぼうが何しようが其れの前では力が入らずただビクビクと痙攣するのみ。

しかも指は一本から気づけば三本にまで増えていた。

そういいながらも降る口付けに翻弄されてしまっていて・・・

頭がショートしそうだった。

いき過ぎてグッタリとした俺の膝を抱え上げ、

漸く我に帰る、其処に当てられている熱い物は気のせいじゃないだろう。

「やめっ!たのむ!」

『其れは、無理ってわかりますよね?』

同じ男ならわかるが・・・わかるがぁああああああ!

次の瞬間、

物凄い圧迫感と痛み、内臓が抉られるような其れが俺を支配する。

うぅう、いてえええ。

『コウタロー愛してます・・・』

満足げな声、そりゃそうだろうよ。

悔しいから無言のまま噛み付くようなキスをしてやる。

意外だったのか、目を見開き、微笑む。

美人な顔はデレデレとなってしまっていた。

辞めれば良かったのにやってしまった其れ

案の定、死ぬかと思うほど腰を振らる

おまえ!怪我人に!!!!

「ぁああ!」

其れが抽送される、男の泣所の其処目掛けて。

何もしなくて元気になる息子、勘違いだ!間違えだ!

心は泣いてても、体が啼いてしまう。

ああ、悲しき男の性・・・

どんどんと考えられなくなってくる。

先走りが腹を汚す。

『コウタロー、コウタロー!!』

噛み付くような口付け、そして其処目掛けて熱い物を叩きつける。

瞬間、

痺れる感覚。

気だるい・・・

其処だけでいってしまった俺。

現実はもっとだるかった・・・・




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