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■□ 人生と言う名の媚薬 2 □■ 私は許されない罪を犯した、 兄様から無二の親友を奪い 一族の義務を放棄した。 可哀想な子、私の業を背負ってしまうのね・・・・・・ だけど、私は愛していたの。 愛しい此の子に全ての霊の加護と力を・・・・・・ 「ただいまー」 散歩から帰った俺は足を拭いてもらい台所で朝食を作っていたおかぁさんに餌の催促 『おかぁさん御飯くださいな』 「はぃはぃ、北斗ちゃんちょっとまっててね・・・・」 おかぁさんは缶を取り出し俺の前に御飯を置いていく。 「おかぁさん私もおなか減ったー」 「がっこう」に行く用意をしたカリンが二階から降りてくる。 「はいはい、カリン、テーブルに用意しておいたわよ。」 おかぁさんは俺をなでながらカリンに言う。 「いただっきま〜す」 「おかぁさん今日散歩の途中で天野先輩に遇っちゃった♪」 「あら、天野さんのところの息子さん?」 「うん、朝練だっていってた」 「彼スッカリ格好良くなっちゃったわねえ・・・」 「えぇ〜!?前から格好良かったよ!!!」 『カリン!そろそろ時間じゃないのか?』 「ん?どした?北斗・・・・って!もうこんな時間!」 「おかあさん、北斗じゃあ行ってきます」 「気をつけてね」 『気をつけろよ』 やれやれ・・・・・ 俺は寝床で食後の睡眠でもするかなあ・・・・・ 俺は何時もの定位置である縁側の敷物の上で横になった。 プーポーという「とうふや」の鳴らす音が遠くに聞こえる・・・・ 目が覚めたら夕日が俺の顔に当たっていた。 俺はおかぁさんの気配を感じ台所に行く 「あら、北斗ちゃんこれからお買い物行こうと思ってたんだけど、北斗ちゃんもいく?」 おかぁさんはどうやら「かいもの」にいくらしい財布をバックに入れいそいそと外出の準備をしていた。 『うん!ついでに北斗のお迎えもしてやるぞ』 俺は尻尾を振りながらおかぁさんの後をついていった。 ガタンゴトン・・・夕日を浴び電車は穏やかに走っていく カリンは帰りの電車で他愛もないことを友人と話していた 部活のことや、テストの点数、そして今朝のこと 「えー良いなー、天野先輩に会えるなんてー」 と幼馴染でもある綾はちょっとすねたように口を尖らせる 「えっへっへー」 カリンは口元が緩むのと、同時に優越感に浸っていた。 すると、綾は何かに気づいたらしく肘で小突く。 「ちょっと、あれ、天野先輩じゃない!?」 純粋にカリンは朝と夕方2回も憧れである天野先輩に会うことが出来て 舞い上がった。 「「きゃー」」 声を押し殺し2人で悶える。 遠目からみても彼の格好良さは抜き出ていて、背も高くスラリとした美男子だった。 買い物を終えたおかぁさんと一緒に俺は駅へ行く。 「あらやだ、買い物に時間がかかっちゃったわ・・・カリンと入れ違いにならなければいいけど・・・・」 駅前の交差点に差し掛かったとき、丁度改札口から出てくるカリンがいた・・・・ 『カリン!迎えに来たぞ!』 俺の声に気づいたのかカリンはこちらに向かって走ってくる・・・・ カリンは浮かれた足取りで俺とおかぁさんのいるところを目指して小走りで来る・・・ キキーーーーーーーーーーッ!!!!!ドン!!! 急に何かが起こったのかがわからなかった。 カリンの横から急に大きな車が飛び出てきたのだ カリンはボールの様に飛び俺の目の前に落ちる・・・・・・・・ 「カリン!!!!!」 カリンはうつ伏せに倒れそこから真っ赤な血がとめどなく出てくる・・・・ 『カリン!!!!!!!!!!!!!』 俺は近寄りカリンを抱き寄せ止め処なく流れる血を抑えようとする・・・・・・・・ 『誰か・・・・・誰かカリンをたすけて・・・・・・』 何故かカリンの姿がぼやけて見えた・・・・・・ 『漸く見つけたよ・・・・・・・』 その声に俺は振り向く そこには朝方遇った「あまのせんぱい」だった・・・・・ 朝と違っていたのは尖った耳を生やし髪の色は銀。 優雅に歩き俺の直ぐ傍に来る。 『あまのせんぱい?』 俺でも解る、これは普通じゃない・・・・・ 長い爪で飾られた手で顎を持ち上げられる。 優しい眼差しは赤に変わっていた。 『常夜と日の輪の子か・・・・・・』 独り言の様に言う。 俺は神にすがる気持ちで見上げ訴える。 『すいません!カリンを助けて下さい!』 血を吐くくらいの悲痛な叫びだった・・・・・・・・・ 『私がする事は無い。もうお前がやったではないか・・・』 その言葉に俺はふとわれに帰る。 『ぇ・・・・・?』 見てみるとと血は止まりカリンは安らかな寝息を立てていた。 血だらけの手は俺の手ではなくカリンと同じ・・・そう人間の手だった。 『俺人間???』 俺は混乱する、可笑しい俺は「イヌ」っていう生き物なはず・・・・ その考えを察して奴は笑みを深くした。 『否、お前は我々の一族の者』 なにかおかしい・・・・・・・そして気づく 奴と俺以外は動いていないのだ・・・・・・・・・ 『ぇ?それって・・・・』 あまのせんぱいは着ていた白の掛け物を俺の肩にかけた なんでかさっきから意識が朦朧とした 遠のく意識の中俺は聞いた気がした・・・・ 『人々は我々を神という・・・・・』 崩れた体を抱き上げ 愛しい眼差しを北斗に向ける 漸く探し出した・・・・・・・・私の・・・・・・・・・・・・ 戻 TOP 次 |